春を感じられなかった今年も、6月になり、ようやく初夏の面差しが感じられるようになりました。
釣り堀ツアラーはそんな初夏の6月初旬。サクラマス釣りの総括をするために、三面川を訪れるのでありました。
三面川のサクラマス釣りは漁期を終えております。ですからサクラマス釣りではなく、ヤマメを釣りに来ているのであります。
読者諸氏は「漁期が終わっているのに、なんでサクラマスの総括なの?」と疑問に思うことでしょう。それは当然のことであります。
心のどこかに、もしかすると「サクラマスが釣れてしまうかもしれん」という気持ちがあるからであります。
しかし漁期は終わっております。いまもしサクラマスが釣れたにしても、それは密漁ということになります。だから万一サクラマスが釣れたら、それは速やかにリリースしなければなりません。写真も撮らないで、ティペットを切り、リリースするつもりであります。

釣り堀ツアラーは、愛機、アフリカツインにツーハンドロッドを縛り付けて、村上へ向かう海岸の国道を走るのであります。
ツーハンドロッドは、いつもサクラマス釣りに使う15フィートのものではありません。最早漁期は終わっているので、12フィートのヤマメやらレインボーやらを狙うときに使うロッドを持っております。
フライは……。ウエットフライだけにしようと迷いましたが、シングルフックのストリーマーも持ち合わせております。もし、水が高いようなら、ウエットフライの季節はもう少し後になるだろうと思ったからです。というのは言い訳なんですけどね。
とにかくヤマメを釣りに、村上へ国道を走るのでありました。

朝早く出たので朝飯を食べてはおりませんでした。
新潟市を過ぎ、聖籠町に入り、「たわらや」という朝早くからやっているお店に、朝飯を食うために寄ります。
ウドンとかソバとか、軽いものにしようとお店に入るまでは考えていたのですが、いざお店に入って、メニューを見たら、「カツ丼カレーライス」という見慣れないメニューがありました。
朝からヘビーだなあと思いつつ、そそられる釣り堀ツアラーでありまして、思わずオーダーしてみるのであります。
出てきたそいつは、卵とじされたカツに、カレーがかかっているというものでした。味は、不味くはない。食べてみる価値はあります。ですが、二度目はツアラーとしてはありませんね。
この次ここへ寄るとしたら、朝飯は迷うことなく、天玉うどんにします。
朝飯を摂ったツアラーは、海岸沿いの国道を北に向けて走ります。空には雲があって、日が差すことはありません。
気温は20度を下回り、上着を羽織っていないと寒く感じるのであります。
天気図では高気圧の帯に入っており、雨が降るとは思えないのですが、空を仰げば雲が多く見えます。
今年の釣行は、どうも雨に祟られます。雨が降らなきゃいいがと、心配になります。


釣り堀ツアラーがついたのは、三面川のとある瀬であります。
とりあえず12フィートのロッドにラインを通します。
シングルのロッドも持って来ておりましたが、三面川は今になっても水が高く、シングルでは釣り難い状況だったので、ツーハンドを選択します。
ここはバックがないため、シングルスペイで投げます。ラインはタイプ1のシューティングヘッドです。
水が高いため、立ち込んでもロッド一本分前に出られません。後ろは枯れた葦が生えています。
急角度の切り返しをすると、時折葦にラインが食われてしまうので、斜め下流にしか投げることができません。
川はまだ冬でした。水温は10度前後でしょう。ライトウエーダーでは冷たく、下流から吹く風が強まると、鳥肌が沸き立つほど寒く感じられます。
こういう水温ではウエットフライはまだ時期尚早であります。まだヒゲナガを始めとする大型の水生昆虫のハッチは見られません。
ツアラーは迷うことなくストリーマーを選択しました。ストリーマーなら、もしかするとというスケベ心も満足させることができます。
もしかするとというのが、なにかということは、読者の想像にお任せします。
とにかく水は冷たく寒い。川はまだ冬です。そうなると、春先使っている15フィートのロッドに、重めのシューティングヘッドの方が、ヤマメを狙うにしても釣りやすいことは確かです。ましてや使うフライがストリーマーなら、理想的な流し方をするには、15フィートで重めのラインの方が有利です。12フィートのロッドで軽いラインでは、表層をフライが走ってしまう気がするからであります。
しかし、「李下に冠を正さず」疑わしいことはなるべくしない方がいいです。さもサクラマスを狙っているという行動は慎むべきです。と言いながら、期待はしておるツアラーです。


川には誰もおりません。みなさん後ろめたい気持ちがあるのでしょうね。今頃川で竿を出すのは、あからさまに「密漁」のような気がするのでしょう。
でも釣り券は持っております。あくまでもヤマメを釣るのであれば、なんら気に病む必要はありません。
ツアラーはヤマメを釣りに来ているのであります。
ツアラーは誰も見えない川をゆっくりと釣り下ります。時折アタリがあります。「コッ」という小さなものです。
サクラマスを釣る時のように、ラインにテンションをかけて早くフライを走らせているので、食いきれないのか、それとも魚が小さいのか、なかなかヤマメも釣れてくれません。ならばと、リールからラインを引き出し、下流へ投げる方向を変えてみます。
数投でヤマメが釣れました。このポイントはヤマメがたくさんいるようです。
流し終えてもしばらく岸際にフライを留めておくと、コツコツとアタリが出ます。
足元は鮎の稚魚でしょうか、そういうのが群れておりますから、そういうのをヤマメは狙っているのかもしれません。
釣る気になれば数は出そうです。
その後岸際で、同じようなヤマメを2つ釣りました。これはこれで楽しいのですが、内心は違うのです。
やはり○○○なんですよ。
ツアラーはポイントの頭に戻り、初心に帰って、あらためて狙いの魚、ヤマメにはちがいないのですが、もう少しニュアンスが違うものを求めるのであります。
でもやはり釣れませんね。数は少ないんです。ヤマメが釣れてくるようなポイントにはいないと誰かが言っていましたが、ダメでした。


もう少し別の場所とも思ったのですが、漁期が終わっている今、悪あがきはここまでとしたい気持ちの方が強くなります。
今年は諦めます。
今年はいい時期に、「ナイスショットー」などと言っている週末の方が多く、ろくに釣りをする時間を作ることができませんでした。
あーあ。ダメだったテー。ということで今年の総括といたしました。

悪あがきついでに、岩船の漁港で夕方釣りをしてみました。
根魚釣りです。安物の振り出し竿を持っておりましたので、それにワームをつけて狙いました。
堤防の根本では地元のおじさん達が、電気浮きをつけてスズキを狙っております。ツアラーも興味深かったので、その隣へ入って、おじさんの投げる浮きの動向を見ながら、根魚を釣っておりました。
まだ日が落ちきっておらず、根魚には時間が早いせいか、全くアタリはありません。
そうこうするうち、横目で睨んでいたおじさんの電気浮きが沈んだような気がします。
おじさんを見ると、自分の電気浮きが沈んでいることに気がつかないのか、竿を立てる気配がありません。
ツアラーは自分の釣りより、そちらの方が気になって、じっと見入ってしまうのでありました。
その内、おじさんも浮きの異変に気がついて、竿を立てました。5メートルはあろうかと思える磯竿が曲がります。出てきたのは40センチくらいのフッコでした。
スズキって、どうでもいんですよね。放っておいても釣れるんですね。
俄にフライでスズキを釣りたくなります。
ボートではフライでスズキを釣ったことがあるのですが、ショアからはありません。
今年はこれからフライでスズキ釣りをしようかなあと、ボンヤリ考えるのであります。だって、放っておいても釣れるんですよスズキって、いれば簡単そうじゃないですか。
いれば簡単って、サクラマスもそうかもしれないですよね。それに通ずるものがありそう。
ツアラーはこれからのシーズン、磯でスズキを狙おうと思うのです。もちろん、フライでね。

余計なことを考えていないで釣り釣り。
自分の釣りに集中です。もう少しで日が暮れるから、そうすればボッコボッコ釣れるに違いありません。
と、ポツンと手に当たるものが……。海面を見れば、雨の波紋のようなものがそこかしこに。
わっ、雨だ!! 
ツアラーはバイクなので、雨には目法弱いのです。空を仰ぎ見れば帰り道方面の空に雲はありません。
今日はこっちで泊まって、明日もう一度三面と思っていたのですが、急遽中止です。雲に追われるように家路を急ぐツアラーでありました。


申し訳ありません。今週も放流はいたしません。
この頃平日に訪れるお客様が減っておりますので、釣れますよ、多分。
普通にリールを巻いて釣れているみたいです。じゃなかったらごめんなさい。